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ロマンチック街道を行く 1回目(横井弘海)

 ドイツきっての観光街道として有名な「ロマンティック街道」。中南部のヴュルツブルクからオーストリアとの国境に近い南部のフュッセンの間、約350キロに、中世の街並みやお城、世界遺産に登録された大司教の館や教会、そして心が洗われるようなのどかな自然が点在しています。
 定期観光バスで、主要な観光スポットに停車しながら一日でロマンティック街道を駆け抜けることもできますが、せっかくここまで来たので、バスで途中下車しつつ、気にいった町に泊まったり、レンタカーや自転車で走って、ドイツの魅力を満喫してみてはいかがでしょうか。

この景色に会いに (ノイシュヴァンシュタイン城とアルプス)

ノイシュバンシュタイン城とアルプスの共演

 ディズニーランドの「眠れる森の美女」の城のモデルにもなったノイシュヴァンシュタイン城は、ロマンティック街道のハイライト。年間100万人を超える観光客が訪れます。
 「ロマンティック街道」の標識を頼りに南下し、緑豊かなフュッセン郊外に来ると、アルプス山脈をバックに、この城が見えてきます。
 城を建てたのは19世紀のバイエルン王、ルートヴィヒ2世。中世の騎士道をこよなく愛した彼が、中世へのあこがれを形にしたのがノイシュヴァンシュタイン城です。「白鳥城」とも呼ばれる、おとぎ話に出てくるような白亜の城です。
 父マクシミリアン2世が所有するホーエンシュヴァンガウ城で幼少時代を過ごした彼は、窓から見える古の城の廃墟に、自分の理想の城を建てることを、子供の頃に決めていたと言います。
 外観だけでなく、城の内部も王の肝いり。内部は撮影禁止となっていますが、芸術を愛し、自らの美学を追求したルードヴィッヒ2世が尊敬した、作曲家ワーグナーの楽劇をほうふつとさせる意匠をこらした造りは、「おぉ」と、ため息の連続です。
 冬はスキー場となる、城から少し離れた牧場まで足を伸ばすと、ホーエンシュヴァンガウ城とノイシュヴァンシュタイン城の父子の城が、アルプスの山々と共演するように、静かにたたずんでいる姿が見えます。幼いルードヴィッヒ2世も、同じ場所に立って、城の構想を練ったかもしれないなぁと、妄想してしまう絶景がそこにありました。


<ロマンチック街道特集>

1回目   2回目   3回目    4回目   5回目    6回目    

取材協力:ドイツ政府観光局、ルフトハンザ・ドイツ航空  

文:横井弘海  撮影:渡辺七奈

横井弘海(プロフィール)

 慶應義塾大学法学部卒業。テレビ東京アナウンサーを経て、フリー。司会、インタビュー、講演、執筆活動を続ける。駐日大使のインタビュー番組と連載がきっかけとなり、海外観光取材を開始。訪問国は約70ヵ国。著書に朝日新聞社刊「大使夫人」。NPO法人ハートtoハート・ジャパン理事


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