キレイ・ライフスタイル(旅)

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きらめく冬のドイツ紀行 5回目(横井弘海)
最終回

星空の下のビールティステイング

ドイツのお菓子はなかなか美味

 ドイツで最も南に位置する村でウィンタースポーツの盛んなオーベルストドルフに宿を取りました。ホテルは「ホテル・オーベルストドルフ」という家庭的で居心地の良いホテル。いくら暖冬でも零下の世界では、館内4つあるサウナがうれしいなと思ったのですが、こちらでは男女が一緒に入り、おしゃべりしながら楽しむのがふつう。同行したアメリカ人曰く、「男女皆すっぽんぽんだったよ」。「それはちょっと無理」と遠慮しましたが、今にして思えば、入り損ねた後悔もあります。

 さて、たいまつを片手に山の中を30分ほど歩き、暗闇の中、スキー場のスロープの途中にあるホテルの別館でビールティステイングをしてくれました。キャンプファイアの炎が星空の下で赤々と燃え、脇の椅子には毛皮が敷かれ、テーブルには「Zoetler」醸造所のビールが準備されていました。

 「Zoetler」は、当代のニクラスさんが21代目、565年以上の歴史ある地元の醸造所で、アルゴイ地方ではもちろん最古、世界中を見回しても最も古い部類に入る家族経営のビール醸造所です。とにかく品質にこだわりぬいて、「最高のビールを作っています」というニクラスさん自らが説明にやってきました。「お祖父さんに捧げるビール」「お祖母ちゃんへのオマージュのビール」など、すべてのビールに物語があり、丁寧に作っている感じがしました。ワイングラスに注がれたデザートにあうというビールからは、まるでコーヒーのようなアロマが立ち上り、かなりの感動。

 本場のビール。本場のクリスマスマーケット。そのいずれにも手作りの暖かみとクラフトマンシップが感じられます。それが、凍えるドイツの冬の旅を心温まるものにして、リピーターを増やすのかもしれません。(了)


右はお祖母ちゃんへのオマージュ

デザートにあう絶品ビール

お祖父ちゃんに捧げたビール


取材協力:ドイツ政府観光局、ルフトハンザドイツ航空

文:横井弘海

横井弘海(プロフィール)

 慶應義塾大学法学部卒業。テレビ東京アナウンサーを経て、フリー。司会、インタビュー、講演、執筆活動を続ける。駐日大使のインタビュー番組と連載がきっかけとなり、海外観光取材を開始。訪問国は約70ヵ国。著書に朝日新聞社刊「大使夫人」。NPO法人ハートtoハート・ジャパン理事


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