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『麗しきバーテンダーたち』
  「BAR BELL」 田村里佳さん

 BAR評論家の「たまさぶろ」さんが、著書「麗しきバーテンダーたち」からピックアップした女性バーテンダーを数回に分けてご紹介。素敵なバーの雰囲気も含めてご紹介いたします。

田村里佳さん

 神戸市三宮は東門街に、瀟洒な洋館のようなバーがある。元はアンティークショップだったというだけに、外観からは女性向けのカフェのようにも思えるが、その実、英国の田舎町のパブのような家庭的なバーだ。

 

 ここを切り盛りする田村里佳(たむら・りか)さんの職歴は多彩。専門学校情報システム科を卒業し、建築関係のプログラマーとなる。その後、ホテルで事務仕事、県庁勤務、アパレルの接客などを経て、飲食業へ。現オーナーから新店舗出店の打診があり、「人も好き、お酒も好き、挑戦しても悪くない」と今の仕事に転身した。

 

 学生時代のアルバイト経験もあり、「おぼろげながらバーテンダーになりたいと考えたこともあった」と振り返るものの、経歴が浅いだけに、バースプーンの回し方、シェイカーの振り方などの基礎から系列店のベテランに教わり、毎日「どうしよう、どうしよう」と思いながらも、何とかここまでやってきた。酒に関する知識不足を痛感する日々。特に歴史には弱く、書物を繙くものの「まずは、日本からかな」と開き直り、最近は日本酒についての本ばかりを読んでいるとか。

 

 「カフェ風にさっと立ち寄り、パブのような使い方ができるバー」をコンセプトにしていたものの、彼女の人柄もあってか、すっかり「オヤジの巣窟」として連夜賑わう。オーセンティックな雰囲気作りを心掛けているが、「自分がくだけているので」と、とにかく愉しそうに呑んでもらえるカジュアルなスタイルとなっている。ただし「ママ! こっち来て一緒に呑みなよ」という輩には「業務中です」と、にべもなく拒絶する。

 

 10年後ぐらいには独立をと考えてもいるが、まずは色々なバー、色々な世界を見てから、と日々勉強。休日は、県外へバー巡りに行くことも多い。彼女のキャラクターを活かしたバーが出来上がるのなら、10年後を愉しみにする常連は多いことだろう。

 取材日も夜半に店を訪れると、カウンターで彼女を囲み談笑する常連で埋め尽くされていた。



単行本「麗しきバーテンダーたち」

 

女性バーテンダーの半生を描いただけに、女性にこそ読んで欲しい一冊で

 

 


BAR BELL(バー・ベル)

兵庫県神戸市中央区中山手通1-4-14

TEL 078-331-1009

エッセイスト たまさぶろ

元CNN 、BAR評論家、エッセイスト

東京都渋谷区出身。立教大学文学部英米文学科卒。週刊誌、音楽雑誌編集者などを経て渡米。NYUにてジャーナリズム、創作を学ぶ。同大「F STOP」写真賞受賞。CNN本社にてChief Director of Sportsとして勤務。帰国後、毎日新聞とマイクロソフトの協業「MSN毎日インタラクティブ」をプロデュース。既存メディアとウェブメディアの融合を日本で初めて成功させる。訪れたことのあるバーは日本だけで1000軒を超える。昨年は、城アラキさんとの初トークショーを敢行。2015年6月1日、女性バーテンダー讃歌・書籍『麗しきバーテンダーたち』発売。

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